生活の不注意などにより、六淫中の風・感・湿・熱の外邪が身体や頭部に侵入し、頭部の経絡が阻まれて気血運行が妨げられたり、清陽が抑止され頭部を充分に巡らなかったりすると頭痛が生じる。(風・寒・湿・熱邪の中では風邪が主体であり、一般には風寒・風湿・風熱の形で現れる)。
●内傷性頭痛「脳は髄の海」と言われ、肝臓に蔵されている精血と脾胃の運化による水穀の精微とで営養されている。したがって肝・脾・腎の機能失調は内傷性頭痛の原因となる。
ストレスなど精神活動の失調により肝鬱を招き、その肝鬱が緩和しなければ肝火が生じ、肝火上炎により清竅が乱され頭痛が生じる。
あるいは肝火が肝陰を損傷し、更に進行して腎陰不足を誘発し、ために肝腎陰虚となり、肝陽上亢を招いて、清竅が乱され頭痛が生じる。
飲食の不摂生や過度の思慮などにより脾胃が弱り、気血生成に支障を来たし、気血両虚に陥る。そのために頭部をうまく栄養できず頭痛が生じる。または脾の運化機能の低下から痰湿が生じ、この痰湿が清竅を覆い、清陽が抑止され頭部を充分に巡らないと頭痛が生じる。
加齢、房事過多などにより腎の陰精を消耗し、腎清不足に陥り、このために脳髄が滋養されず空虚になると頭痛が生じる。
外傷で頭部に血が生じ、頭部経絡の気血運行が阻害されると頭痛が生じる。また、各種の慢性疾患が経絡の気血の流れに障害を与える場合、
血頭痛が生じる。