カゼ引きの繰り返しやその他の慢性疾患により肺気を損傷し、肺気の不足からその治節機能が低下して清陽が昇らず、濁陰が降りず、ために濁陰が鼻竅に停滞すると鼻淵になる。
飲食不摂生や過労、過度の思慮などにより脾胃を損傷すると気血生成が不足し、清陽が頭面部に昇らず、鼻が気血の栄養を充分に受けられなくなる。さらに脾気虚弱のため運化機能の失調から湿濁を生じ、その湿濁が経絡に沿って鼻竅に集まると鼻淵になる。
ストレスなどの精神刺激により肝気鬱結に陥り、この肝鬱が熱に変化することがある。また表裏関係にある胆経の経気は脳に通じ、その支絡は鼻傍に至るので、肝胆の鬱熱が経絡に沿って脳を犯し、鼻に影響すると鼻淵になる。