西洋学の治療は、降圧剤が主ではある。しかし中医学ではその原因を治療することで高血圧を改善する。
1.肝陽上亢による高血圧
ストレスや感情の乱れにより肝臓の気機の調節機能が乱れ肝陽が亢進、上部に昇り症状が出る。
【弁証】
脹ったような頭痛。目の痛み。顔色が赤く、目が充血しやすい。イライラしやすい。不眠。
【治療原則】
清熱理気、開郁(熱を取り、気の流れを整理整頓する。鬱状態を改善する)
2.腎精不足による高血圧
先天的に腎精が不足していたり、老化や過労により腎精が不足して脳髄を充たすことが出来ずに症状が出る。
【弁証】
不眠多夢、足腰のだるさ。
【治療原則】
補腎益精(腎を補い、精を益する)
3. 痰濁による高血圧
飲食不摂生、過労により運化機能が低下し痰湿が生じる。痰湿が清陽の上昇と濁陰の降下を滞らせ症状が起こる。
【弁証】
頭が重くぼんやりしている。胸苦しさ、吐き気、食欲不振、手足や身体の重だるさ。
【治療原則】
利湿降圧(湿気を取り去り、血圧を安定させる)