更年期障害は、主に腎臓の蔵精作用が弱くなって起きる病証です。
1.腎陰虚
腎臓の陰陽のバランスが崩れ、潤す作用が不足し起こる。
【弁証】
めまい。耳鳴り。イライラ。物忘れ。手足のほてり。不眠、足腰がだるい。皮膚が痒い。
【治療原則】
滋陰養血
2. 心腎不交
腎陰が不足し、心臓の熱を冷ましきれないために起こる。
【弁証】
顔が急にのぼせて赤くなる。イライラ。めまい。
【治療原則】
交通心腎
3. 腎陽虚
身体を温める元である陽気が不足し、倦怠感や冷えの症状が出る。
【弁証】
手足や身体が冷える。元気がない。足腰がだるい。夜間の尿が多い。情緒不安定。性欲が淡泊。
【治療原則】
補益陽気
4.脾虚
気・血を作る脾臓の機能が低下。※更年期障害と間違いやすい症状。
【弁証】
食欲がない。動悸。手足の麻痺。月経が遅れがち。
【治療原則】
補脾益気
アドバイス
1・2の症状は女性ホルモンを補うことが必要。くこの実を食するとよい。